エリートを育てない日本の教育理念と教育体制

本当に、マッカーサーはすごい土産を日本に残してくれたものだと、驚く以上にあきれる他ない。土産とは、明治維新以後に創成されたあの世界に関たる教育の在り様を一転、骨抜きの日本人を育成するための教育理念、教育体制に変換させてしまった事に対する言葉に他ならない。しかも、それら全ては日本人が自主的に変革したかのように見せ、且つ未だに続けさせているのだからこれを何と言うべきだろうか。

あの虚偽に塗れた東京裁判にしろ、アメリカ以外の誰が作ったのかと言いたくなる憲法・・。良いですか。日本民族の基盤とも言うべき憲法と、教育理念を改悪し、70年経った今もそれを続けさせているこの国に恐怖を感じないとしたらおかしいのだ。

日米地位協定などを観ただけでも、アメリカの本音は丸見えなのだ。

尤も、それを今だに放置している我が国の政治家や、官僚の外交力、識者や、マスコミ人・・の見識にこそ責任があるのではないかと、言われれば反論の仕様もないのだが。就中、これを世界に類例のない平和憲法だとか、この憲法は日本人が作ったなどと言い張る連中が少なくないのだから『愚かさもここに極めり」と慨嘆する他ない。

ハッキリ言えばロシアが怖い、中国が怖いなどと言っているが、世界で本当に怖い国はそう思わせない点も含めて、アメリカなんだよ。

あの田中角栄さえ、エネルギーインディペンデントを本気でやろうとしたため、突然引き起こされたロッキード事件によって政界から引きずり降ろされてしまったのだ。尤も、それが判っていながら首相たる田中角栄を逮捕し、有罪にした当時の首相、法務大臣くらい愚かで、恥ずべき日本人は居ないのだが。

ともあれ、あの事件以降、本気で日本を独立させようという気概を持った政治家は居なくなってしまった訳だ。

そもそも今では、日本が太平洋戦争に突入せざるを得なくなる情況が、アメリカの手で巧妙に仕掛けられたという事は明白になっているのだ。

確かに、明治維新もそうだが日清、日露、第一大戦と運の良さに助けられて、維新以降連戦連勝を続けた日本(軍)首脳は、実力と勘違いして、良い気になり過ぎた事が、アメリカそしてうさせたという事は否定できないだろう。アメリカの怖い所は、相手の行動が限界を超えた時点で、あらゆる陰謀を張り巡らせ、この場合は開戦に仕向け、徹底的に叩いてしまう国だという事なのだ。言うまでもなく、相手という場合は白人と、有色人種における違いはあると思う。表には出さないが・・。

つまり、彼らは同国人同士でも、基本的に生きる上で〝本音で・・"という事は、皆無と思っておいて間違いないと思う。むしろ、本音で生きているような人間は、愚か者としか評価しないのだろう。歴史が浅く、多民族国家ゆえにそうした国民性が醸成されたのだろう。

ただ、強弱の違いはあっても欧米各国は、有色人種に対してはこのような政策を採って来たのは歴史的にも明らかな事と言える。オリンピックの突然のルール改正などはその典型と言えるだろう。悪びれるでころか、欧米のどの国からもこウした事に対する非難の言葉はないのだ。一時的、限定的なケースは別にして、有色人種が白人を席巻してしまうような事態が続く事は許さない、という本質性を持っているのだろう。

また、彼らは「強い事が正義」という世界観を基盤にしているという本質性も忘れてはなるまい。強いという事は、肉体的強靭さも含めて、富、権力、地位、名誉・・等の物質的価値を他よりも多く手にしている、できるという事でもある。

こうした哲学、つまり世界観や、価値観を良いとか、悪いとか評価しても意味のない事と言える。多かれ少なかれ、我々も事あるごとに他よりも優越的立場に付こうとして、それを人生目標に、或いは生きがいのようにしながら日々を送っている事が現実なのだから。単一民族で、且つ他国に占領さえされた事もなければ、長年近隣諸国の国民とさえ深い付き合いさえして来なかった日本人は、こうしたアメリカ人の本質性を承知した上で、付き合う必要があるという事なのだ。特に、政治家や官僚は、留学の経験くらいでは、完全にものに出来ていないという事を認識しておくべきだろう。

詰まる所、我々が、例えば法華経の十界で言う所(地獄、畜生、餓鬼、修羅、人間、天界、声聞、縁覚、菩薩、如来)の人間界、つまり大いに下に行く可能性を持つ霊性で居る以上、日々折々、餓鬼界や修羅界のレベルに落ち込んだりしながら、たまには声聞界に昇ったりしながら生きている訳だ。

人間とは何時でも獣性に戻れる精神性を持った生き物なのだという事を自覚する事が、その境涯から抜け出すための第一歩とは言えるのだろうが。

話が少しズレてしまったが、来週は戻すつもり。